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シューベルティアーデ電子版

ピアノ曲全曲演奏会「シューベルトツィクルス」を展開中のピアニスト佐藤卓史がシューベルトについて語る
次回公演詳細

シューベルトツィクルスとは

「シューベルトツィクルス」がどんな内容のプロジェクトなのか、ウェブ上にまだちゃんとした形で載せていなかったので、ここにまとめて書いておくことにする。
関係各所やメディア向けに作られた「企画概要」というペーパーがあるのだが、その内容を下敷きにしてちょっと詳しく説明していきたい。

●概要
シューベルトのピアノ関連楽曲のすべてを、佐藤卓史が演奏するリサイタルシリーズ。
概要というのは「おおまかなあらまし」なので、これで問題ないだろう。

●演奏対象作品
今回取り上げる作品は、
・ピアノ独奏曲
・ピアノ連弾曲
・ピアノを編成に含む室内楽曲

のうち、演奏可能な状態で楽譜が現存するもの、である。
これがどの程度の数になるのか、私も現時点では正確には把握していないのだが、ざっと音楽事典の作品表を数えてみると
・ピアノ独奏曲:124
・ピアノ連弾曲:37
・室内楽曲:15
ということで、合計176曲ということになる。この中に含まれていない作品や、楽譜が現存しないのに項目だけ残っている作品もあるので、これは正確な数字とはいえないが、まあだいたい150以上200未満といったところだろう。
「歌曲は取り上げないのか?」とよく訊かれるが、歌曲などという深い森に頭をつっこんだら、私が生きている間にプロジェクトが完結しなくなるおそれがあるので、今回の演奏対象には含めていない。あくまで対象は「器楽曲」。声楽曲は、機会があれば別のプロジェクトとして取り組んでみたいと思っている。実はリートは個人的には大好きなのだ。

シューベルトの作品を取り上げるときに問題になるのは、「未完成作品」の扱いである。たとえばピアノ・ソナタは全部で23曲あることになっているが、半数程度は完成作ではない。これらについては、
・補作可能なものは補作し、音楽として完全な形で演奏する
というスタンスをとる。あくまでも演奏会であり、学術発表の場ではないので、「シューベルトが書いたところまで(途中まで)演奏してストップ」という形はとらない。既に発表されている補筆案を参照した上で、もし私がそれに納得しなければ、自分で補筆を試みる。このことについてはいつかまた詳しく述べる機会があるだろう。一方で、
・断片的なスケッチのみで、完成形が見えない作品は演奏しない。
ある程度の長さのある楽想でなければ、そこから楽曲全体の設計を類推するのは困難だ。もし試みたとして、それは補作者の「創作」になってしまうし、何よりも作曲者自身がそれ以上の作曲の継続を放棄したことを重視して、実演は行わない。

●使用楽譜
基本資料とするのはベーレンライター版のシューベルト新全集 Franz Schubert Neue Ausgabe sämtlicher Werke である。貴重な自筆譜や初版譜にあたれる場合はもちろんのこと、他の出版譜も可能な限り参照する。

●開催予定
年2回、首都圏のコンサートホールで開催する。現時点で
・第1回 2014年4月2日(水)東京文化会館小ホール
・第2回 2014年10月10日(金)王子ホール
まで決定している。シリーズ完結は2030年頃の予定。

●使用楽器
基本的に、ベーゼンドルファー・モデル290「インペリアル」を使用する。
あんまり特定のメーカーと癒着しているみたいに見られるのはピアニストとして得策ではないし、実際に癒着しているわけでもないのだが、個人的にこの部分にはこだわりがあり、今回のツィクルスの特徴でもあると思うので、また追って詳しく述べる予定。

●共演者
連弾曲や室内楽曲は、当然ながら共演者が必要になる。
実際のところ、まだ誰も決まっていないし、お願いもしていない。何回かソロで続けて、軌道に乗ってきた頃にゲストをお迎えする形にしようと思っている。
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  1. 2014/03/04(火) 04:34:04|
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