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シューベルティアーデ電子版

ピアノ曲全曲演奏会「シューベルトツィクルス」を展開中のピアニスト佐藤卓史がシューベルトについて語る
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アレグレット D915 概説

アレグレット ハ短調 Allegretto c-moll D915
作曲:1827年4月26日 出版:1870年
楽譜・・・IMSLP


1826年の暮れにハルトマン兄弟の紹介で知り合ったフェルディナント・ヴァルヒャー Ferdinand Walcher (1799-1873)は軍務官僚で、アマチュア声楽家でもあった。シューベルトと急速に親しくなったものの、翌27年の春にヴェネツィアへ転任が決まる。別れに際してシューベルトが記念帳に書き記したのがこのハ短調の小品である。
冒頭の寂しげなオクターヴユニゾンの、主音Cで始まりまたCに戻ってくるモティーフは「回帰」の比喩であり、やがて繰り広げられる両手のカノンとともに、「ヴァルヒャーがまたウィーンに帰ってくるように」という願いが込められたもの、という解釈もある。変イ長調の中間部のコラール風の和音は「楽興の時」を連想させる。
実際にヴァルヒャーは赴任後もたびたびウィーンに戻ったらしく、1828年1月の『セレナーデ』D920の非公開初演に立ち合ったと伝えられる。
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  1. 2023/10/22(日) 20:28:40|
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