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シューベルティアーデ電子版

ピアノ曲全曲演奏会「シューベルトツィクルス」を展開中のピアニスト佐藤卓史がシューベルトについて語る
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ギャロップと8つのエコセーズ D735 概説

ギャロップと8つのエコセーズ Galopp und acht Ecossaisen D735
作曲時期不明 出版:1825年(作品49)
楽譜・・・IMSLP

1825年11月に「34の感傷的なワルツ」D779とともにディアベリから出版されたが、早くも1年後に再版され、その表紙には「1826年の謝肉祭に、ペストの七選帝侯ホールでの舞踏会で演奏された」と記されている。
なぜこの作品が遠くペスト(現在のブダペスト)で演奏されることになったのか、それがどういう意味を持つのかはよくわからないが、かなり長い期間にわたって、しかもオーケストラ版で演奏されたようで、大人気を博したものと思われる。同年ペストのミュラー社からも刊行されたこともそれを裏付けている。
最初にダ・カーポ形式のギャロップが置かれ、その後8曲のエコセーズが続く。いずれも自筆譜は現存しないが、第6エコセーズはD977-1(変ニ長調)とほとんど同一であり、かなり早い時期(1815年前後)に成立した作品と推測されている。

ギャロップ ト長調/ハ長調
2拍目にアクセントのある陽気なギャロップ。ハ長調のトリオではさらに疾走感が高まる。

エコセーズ
1. ト長調
ファンファーレ風の和音連打で始まる。後半ではロ長調に接近する。
2. ホ短調
ホ短調とト長調の間を揺れ動くが、曲頭と曲尾はホ短調。おなじみのダクティルスのリズムが主要モティーフとなっている。
3. ニ長調
こちらは逆に短短長リズムの連打が特徴的なエコセーズらしい楽曲。3度重音が技巧的。
4. 変ロ長調
右手は2声で重ねている。後半では剽軽な表情を見せる。
5. 変ホ長調
3度重音が続く技巧的なエコセーズ。後半のトレモロ音型が面白い。
6. 変ホ長調
3連符で始まる軽快なエコセーズ。最終2小節はD977-1よりも1オクターヴ高く指示されている。
7. 変ホ長調
全編にわたりオクターヴ+スタッカートの、シャンパンの泡のような軽やかなエコセーズ。前半は延べで記譜されている。
8. 変イ長調
分散和音の跳躍の多いメロディーに細かなアーティキュレーションが指定されている。後半の突然のハ長調(ヘ短調?)への転調が意表を突く。
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  1. 2022/04/13(水) 10:53:33|
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