シューベルティアーデ電子版

ピアノ曲全曲演奏会「シューベルトツィクルス」を展開中のピアニスト佐藤卓史がシューベルトについて語る
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幻想曲 ト短調 D9 概説

幻想曲 ト短調 Fantasie g-moll D9
作曲:1811年9月20日 出版:1888年
楽譜・・・IMSLP

4手の作品としては2作目にあたるD9は、1811年9月20日に完成した。調性的には相変わらず自由だが、フォームはABCBAの「序奏・後奏付き三部形式」にすっきりとまとめられており、また全体の緊張感の持続という点でも、前作から1年半の間の進歩には目を瞠るものがある。

ソのオクターヴユニゾンで始まる遅い序奏部は、2手用の幻想曲D1Eの開始部にも似た不吉な陰を背負っている。ハ短調で開始するアレグロの主部では対位法を駆使し、張り詰めた音楽が展開されていく。やがて次第に和声的な書法になっていき、ニ短調のドミナントで半終止すると、「マーチのテンポで」と指示されたニ長調の中間部に入る。柔らかいホルンの響きを伴う安らぎの時間はしかし長くは続かず、嵐のような主部と序奏部をニ短調で再現して終結する。シューベルトのデモーニッシュな一面が現れた、最も初期の例といえよう。
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  1. 2015/10/28(水) 23:54:42|
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