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シューベルティアーデ電子版

ピアノ曲全曲演奏会「シューベルトツィクルス」を展開中のピアニスト佐藤卓史がシューベルトについて語る
次回公演詳細

[告知] シューベルトツィクルス第9回「4手のためのソナタI ―1818年、ツェリスにて―」

シューベルトツィクルス第9回チラシ
2018年10月5日(金)19時開演 東京文化会館小ホール ゲスト:中桐望(ピアノ)
♪ロンド ニ長調 D608 ♪ドイツ舞曲と2つのレントラー D618 ♪ソナタ 変ロ長調 D617(「グランド・ソナタ」)
♪フランスの歌による8つの変奏曲 ホ短調 D624 ♪3つの英雄的行進曲 D602
一般4,000円/学生2,000円 →チケット購入
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  1. 2018/10/05(金) 19:00:00|
  2. シューベルトツィクルス
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ドイツ舞曲と2つのレントラー D618 概説

ドイツ舞曲と2つのレントラー Deutscher mit zwei Trios G-dur und zwei Ländler E-dur D618
作曲:1818年 出版:1909年

 D618は2つの異なる舞曲を一括りにまとめている。1曲目は「2つのトリオを持つドイツ舞曲」(ト長調)であり、2曲目は「タイトルのない2つの舞曲」(ホ長調)である。これらは一続きの自筆譜の束の中に書かれており、表紙には「1818年、ツェリス」と明記されている。ツェリスの館での舞踏会のために書き下ろされたのかもしれない。

 1曲目のト長調のドイツ舞曲は、初期のメヌエットと同様に2つのトリオを伴うABACAの構成をとる。主部は空虚5度の低音が保続される、典型的なドイツ舞曲型の伴奏型で、バグパイプ風の田園的な雰囲気を醸し出す。これに対して2つのトリオはいずれもワルツ型で、中でもハ長調で始まり変ロ長調に転調する第2トリオは工夫に満ちている。第1トリオは後に単独で独奏用に編曲され、「17のレントラー」D366の第7曲に収められた。

 2曲目のホ長調の舞曲については表紙にも、楽譜の冒頭にも言及がなく、突然楽譜が始まるのだが、ドイチュは暫定的にこれをレントラーと見なしたようだ。16小節の2部形式の舞曲が2曲並んでいるが、2曲目の終わりに「1曲目の冒頭に戻る」と記されているので、実質的には第2曲はトリオとして扱われることになる。跳躍が多く繊細なメロディーラインを持つ第1曲と、ワルツ調の第2曲は好対照をなす。
  1. 2018/09/29(土) 17:57:50|
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